痴漢と当番弁護士

 当番弁護士とは

当番弁護士とは、弁護士会から、逮捕された人のもとに派遣される弁護士のことです。逮捕されたご本人が当番弁護士と接見することを希望すれば、留置場の係官を通じて弁護士会に連絡が入ります。弁護士会は、あらかじめ当番弁護士の名簿に登録し、その日に当番で待機していた弁護士をご本人のもとへ派遣します。

 

逮捕されていなければ当番弁護士を呼ぶことはできません。そのため、痴漢事件を起こしても逮捕されなかった場合や逮捕されても釈放された後は当番弁護士を呼ぶことはできません。

 

当番弁護士の費用

ご本人は、接見にきた当番弁護士に無料で相談することができます。ただし、当番弁護士の業務は初回の相談のみで終了します。相談だけではなく弁護活動を依頼することもできますが、当番弁護士は私選弁護士ですので、原則として、弁護士費用はご本人が負担することになります。具体的な弁護士費用の金額は当番弁護士と話しあって決めることになります。

 

当番弁護士の実情

弁護士会に登録すれば、刑事事件の経験や実績などにかかわらず、どんな弁護士でも当番弁護士として活動することができます。最近は、弁護士の増員により仕事が少なくなったためか、当番弁護士を希望する若手や高齢の弁護士が増えているようです。このような状況のため、当番弁護士の質は様々です。

 

刑事弁護に精通した弁護士もいますが、熱心に動いてくれない弁護士や、刑事事件を手掛けたことのない弁護士もいます。当番弁護士に事件を任せるのが不安な場合は、ご家族がインターネット等で私選弁護士を探すことになります。

 

 

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